ウクライナ保安庁本部をロシアがドローン攻撃、ゼレンスキー氏が発表 米特使の訪ロ予定を前に

白色の大きな庁舎の正面の窓2枚から黒煙が噴き出している。下の通りには救急車や救急隊員、警備関係者らが見える

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画像説明, ウクライナ保安庁(SBU)の本部庁舎から黒煙が上がった(4日、ウクライナ・キーウ)
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ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は4日、首都キーウ中心部にあるウクライナ保安庁(SBU)の本部庁舎が同日午後、ロシアのドローン攻撃を受けたと発表した。両国の和平を働きかけているアメリカの特使がロシアを5日に訪れる予定だと報じられるなかでの攻撃だった。

SBU本部庁舎は、キーウ最古の建造物である聖ソフィア大聖堂のすぐ向かいにある。インターネットで広く拡散された画像からは、本部庁舎正面の窓2枚から黒煙が噴き出ていたことがわかる。

ウクライナ政府機関の建物への攻撃に、ロシアが成功するのはまれ。ロシアの新型ドローンの精度が向上していることを示唆している。

ゼレンスキー氏は、「ドローンは治安機関トップの執務室を直接狙っていた」と、メッセージアプリのテレグラムで説明した。

SBUのオレクサンドル・ポクラド長官が当時、庁舎内にいたのかは不明。SBUは、ロシア国内のインフラを狙ったウクライナの攻撃で重要な役割を担っている。

ゼレンスキー氏はテレグラムで、「準備が整い次第、ロシア側への適切かつ具体的な対応策を講じるよう、ポクラドに指示した。可能なら、今回の攻撃に見合うものにするように伝えた。この対応は軍が支援する」と付け加えた。

ロシアは今週末、ウクライナでの戦争終結を働きかけるアメリカ側と協議する見通しとなっている。それを前に、ウクライナへの攻撃を強める可能性がある。

付近のカフェでも被害

ウクライナのアンドリー・シビハ外相は、今回の攻撃について、「事態の重大なエスカレーションであり、断固とした対応が必要だ」と述べた。

そして、「モスクワはこの攻撃を、和平に向けた新たな動きの中で開始した。外交に対する完全な拒絶をあらわにした」と付け加えた。

キーウのヴィタリー・クリチコ市長は、今回の攻撃で5人が負傷したと述べた。これらの負傷者が庁舎内にいたのかは明らかにしなかった。

庁舎付近では、人気カフェチェーン「ザヴェルタイロ」の店舗が被害を受け、客1人が病院に搬送された。

共同オーナーのスタニスラフ・ザヴェルタイロ氏はBBCに、ロシアの本格侵攻以降に被害を受けた店舗はこれで3軒目だと説明。「被害が甚大でショックを受けている。窓ガラスはすべて割れ、ガラス片やゴミが散乱している」と話した。

ロシアはここ数週間、ウクライナに対する昼間の攻撃を激化している。多くの場合で、高速で迎撃が難しいジェット推進式ドローンを使っている。

今回の攻撃で使われた兵器の種類はまだ分かっていない。

ロシア国防省は4日、ウクライナのチョルノモルスク港で貨物船を、南部オデーサ近郊でタンカーを、それぞれ攻撃したと発表した。

大きな白い建物から煙が出ており、昇降式作業台に乗った消防士が、その建物への放水作業を進めている

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画像説明, SBU本部庁舎での消火活動

米特使がプーチン氏と会談の見通し

攻撃の応酬が続くなか、戦争終結に向けた動きで仲立ちを務めるアメリカの特使スティーヴ・ウィトコフ氏とジャレッド・クシュナー氏が、今週末にロシアとウクライナを訪れる予定だと報じられている。

米メディアのアクシオスが米当局の話として報じたところでは、特使らは5日にモスクワでロシアのウラジーミル・プーチン大統領と、6日にキーウでゼレンスキー氏と、それぞれ会談するという。

ウィトコフ氏とクシュナー氏は、アメリカのドナルド・トランプ大統領の和平に向けた取り組みを主導している。ただ、今のところ大きな進展はない。