国連総会、アフリカの実際の面積を反映した世界地図への置き換えを決議

アフリカ大陸の地図を並べて、2種類の地図投影法を比較した図。左側のメルカトル図法では、アフリカ大陸は北に位置するヨーロッパ大陸に比べて小さく見える。右側のイコールアース図法では、大陸がより長く、より正確な形状で描かれている。
画像説明, 二つの図法によるアフリカ大陸。メルカトル図法は世界中で広く使われているが、大陸の大きさを正確に表していない
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トーマス・ムクワナ・アフリカ特派員、ウィクリフ・ムイア記者

国連総会は4日、従来の世界地図を、アフリカ大陸の大きさをより正確に反映したものに置き換える決議案を採択した。

西アフリカのトーゴが提案し、アフリカ連合(AU)加盟国が支持した「コレクト・ザ・マップ(地図を修正せよ)」決議案は、フランスやイギリス、日本を含む164カ国の賛成を得て可決された。反対票を投じたのはアメリカのみで、棄権は6カ国だった。

この決議に法的拘束力はないものの、世界中の機関が使用する地図に変更が生じることになる。

16世紀以来、広く使われてきたメルカトル図法では、アフリカ大陸がグリーンランドとほぼ同じ大きさであるかのように描かれているが、実際にはアフリカ大陸はグリーンランドの14倍の大きさだ。

このことが、赤道付近の国々の開発ニーズや潜在能力を過小評価することにつながると批判されている。

メルカトル図法とイコールアース図法の世界地図を並べた画像。メルカトル図法を含む多くの地図投影法は極に近いほど歪んでいる。この地図では、グリーンランドはアフリカと同じ大きさに描かれている。しかしアフリカの実際の面積は3040平方キロメートルと、グリーンランド(220万平方キロメートル)の14倍。一方、イコールアース図法では面積と形をより正確に描いている

メルカトル図法による地図は、1569年にフランドル(現在のベルギーを中心とする地域)の地図製作者ゲラルドゥス・メルカトルによって、ヨーロッパの探検家らによる世界規模の航海を助けるために考案された。緯度と経度が直角に交わるように描かれているため、船の進行方向を正確に知ることができる。

メルカトルの地図がゆがんでいるのは、地球の表面を2次元の地図上に正確に表現することは不可能だという事実による。

世界地図を描く際には、必ず何らかの妥協が必要となる。

メルカトル図法は角度が正確な一方で地球の曲率を表現するために、赤道付近の国が実際よりも小さく、極付近の国が大きく描かれている。

この問題を解決するため、2018年に地図製作者チームが「イコールアース図法」と呼ばれる、面積が正しく表現される地図を作成した。

今年2月、アフリカ連合(AU)の54の加盟国は「イコールアース図法」を採択し、「すべての大陸、特にアフリカの面積をより正確に表している」とした。

キャンペーン団体「#CorrectTheMap」は、「アメリカ、中国、インド、日本、メキシコ、そしてヨーロッパの大部分をアフリカ大陸に収めても、まだ土地が余っているだろう」と述べた。

4日の投票を前に、トーゴのロベール・デュセ外相はロイター通信に対し、「公正な世界は公正な地図から始まる」と述べた。

デュセ外相は以前、国連のブリーフィングで「地図は決して中立ではない。それは人々の認識を形成し、世界における人々や大陸の位置づけの理解に影響を与える」と述べていた。

トーゴの提案はフランスのジャン=ノエル・バロ外相の支持を得ており、フランスの外務省は今後、メルカトル図法の使用を中止すると表明した。

「地図を変えたところで、世界が変わるわけではないのは明らかだ。しかし、世界をゆがめるような表現を正すことは、すでに真実を語る行為なのだ」と、バロ氏は述べた。

しかし、国連経済社会理事会(ECOSOC)におけるアメリカ副代表ヤリナ・フェレンセヴィチ氏は、この決議は国連総会の活動と目的を嘲笑するものだと述べた。

「この機関は、国際平和、繁栄、良好な関係といった真の課題に焦点を当てる代わりに、16世紀の地図作成プロジェクトや、それが賠償や『認知的正義』を促進する上で果たす役割について議論している」とフェレンセヴィチ氏は述べた。

今年3月に、大西洋をまたぐ奴隷貿易が続いた時代にアフリカの多くの住民が奴隷にされたことを、「最も重大な人道に対する罪」と認定する決議案が採択された際にも、アメリカは批判的な立場を示した。

「世界地図におけるアフリカの誤った表現は、単なる地図上の誤りではなく、物語上の問題でもある」と、メルカトル図法の廃止を求めるキャンペーンを展開する「アフリカ・ノー・フィルター」のレラト・モゴアトレ氏はBBCに語った。

モゴアトレ氏は、この活動は、アフリカに関する「世界で最も長く続いている誤情報と偽情報」を阻止するための取り組みの一環だと強調した。

ケニアの地理学者キオコ・ムエンド氏にとって、メルカトル図法による地図は、アフリカ大陸の膨大な資源、人口、そして投資機会を暗黙のうちに過小評価するものだった。

「地図は旅行者のための単なるガイド以上のものだ。地域が政治的、経済的にどのように認識されるかを形作るものだ」と、ムエンド氏はBBCに語った。