トランプ氏、予告なしのCIA長官の訪ロで「何かが生まれるかも」

ダークスーツ姿のラトクリフ氏が屋内でほほ笑み、斜め前を見ている

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画像説明, ラトクリフ米CIA長官(2026年、米ワシントン)
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アメリカのドナルド・トランプ大統領は26日、中央情報局(CIA)のジョン・ラトクリフ長官が予定を明らかにしていない会談のために前日、ロシアを訪れたことについて、「何かが生まれるかもしれない」と述べた。

ラトクリフ氏のモスクワ訪問をめぐっては、さまざまな臆測が飛び交っている。

トランプ氏は26日朝、保守系のトークショー司会者グレン・ベック氏との対話で、ラトクリフ氏の訪ロを「半ば定例的なもの」と説明。異例の会談で何が話し合われたのかは明らかにしなかったが、米政府は「ウクライナでの戦争の終結を望んでいる」と述べた。

また、「人々をがっかりさせる」のは嫌だが、出回っているうわさはどれも正しくないとした。

米ロの間で同種の会談が最後にあったのは2021年11月だった。当時のウィリアム・バーンズCIA長官が、ロシアに対し、ウクライナ派兵への反対を伝えた。その数カ月後、ロシアはウクライナへの全面侵攻を開始した。

「前向きな出来事」とロシア報道官

クレムリン(ロシア大統領府)のドミトリー・ペスコフ報道官は26日、ラトクリフ氏の訪ロについて、「情報機関との接触があった」と記者団に説明。「ロシア大統領との会談はなかった。この件で私が言えるのはそれだけだ。当然ながら(ウラジーミル・)プーチン大統領は、あらゆることについてすぐに報告を受けている」とした。

ペスコフ氏はまた、「現在深刻な危機にある2国間関係の回復プロセス全体に、今回のことがどれほど影響を与えるのか判断するのは、時期尚早だ」と述べた。

一方で、情報機関同士の接触は「前向きな出来事、前向きなプロセス」だと主張。両国関係が「最も困難な時期」にあっても、こうした接触は継続されることが多いとした。

アナリストらの見方

アナリストらは今回の訪問について、北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対する非通常兵器による戦争行為をやめるよう、アメリカがモスクワにはっきり求めるのが目的だった可能性が高いと、BBCに話している。

ロシア専門家らは、ロシアがそのような警告に耳を傾けるかは不明だとしている。

ロシアは過去1年間で、NATO加盟国に対する侵害行為を増やしている。ポーランドルーマニアラトヴィア上空で、ドローンや軍用機を飛行させている。

ラトクリフ氏の訪ロは、トランプ政権2期目で初めて。米ロは、ウクライナでの戦争をめぐって関係が緊張しているが、情報や安全保障問題では直接的な連絡を維持している。

トランプ氏は昨年8月、米アラスカ州でプーチン氏と会談したが、米ロ関係改善の突破口にはならなかった。その後に米主導で進められたロシアとウクライナの和平交渉も、行き詰まっているとみられる。

2019~2022年に駐モスクワ英武官だったジョン・フォーマン氏は、ラトクリフ氏の訪ロについて、「何か特別な事情がない限り、これほどの高官を予告なしに急きょモスクワに派遣することは、アメリカは通常しない」とBBCラジオ4の番組「PM」で述べた。