アメリカが宇宙に兵器配備、初めて認める

宇宙から撮影した地球の写真

画像提供, NASA via Getty Images

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バーント・デブスマン・ジュニア記者、クリス・グレアム記者

アメリカは14日、地球の軌道上に宇宙兵器を配備したと発表した。アメリカが宇宙空間で攻撃能力を持ったことを認めたのはこれが初めて。

米空軍のトロイ・メインク長官は、この「軌道上」兵器は、敵対的な行動からアメリカ軍を守るために必要だと述べた。

14日に開催された航空宇宙サイバー会議で講演したメインク氏は、アメリカは「進化する脅威」への対応準備ができていると述べた。だが、この兵器の能力や、いつ軌道に投入されたかなどは詳しく説明しなかった。

米軍高官らは以前、ロシアと中国が、将来の紛争に向けてアメリカの人工衛星を攻撃・妨害する方法を開発しているとして、宇宙における軍事能力を強化すると述べていた。

中国は米軍の発表を受け、宇宙における「軍拡競争」に警鐘を鳴らした。

AFP通信によると、中国の外務省報道官は、「我々はアメリカに対し、軍事力の拡大と宇宙空間での戦争準備を停止するよう強く求める」と述べた。

米当局は、この兵器の仕組みについて詳細を明らかにしていない。

米宇宙軍の報道官は、「宇宙制御には宇宙領域を争奪・制御するために必要な任務領域が含まれる。ここでは敵の能力に影響を与えるため、妨害、劣化、そして必要であれば破壊を通じ、運動的および非運動的な手段を用いる」と述べた。

「これらの能力は、戦闘司令部の指示に基づき、攻撃および防御の目的で使用することができる」

宇宙空間の軍事利用に関する専門家は、この技術について一般に知られていることは「ほとんどない」と指摘。BBCに対し、「実に多様な兵器システムが存在する可能性がある」と語った。

英王立統合軍事研究所(RUSI)のブレディン・ボウエン博士は、BBCラジオ4の番組「トゥデイ」に出演し、「全くの推測だが、アメリカは何らかの電子戦または無線妨害プラットフォームを指していた可能性がある」と述べた。

こうした兵器は既に地球上に存在し、無線通信を妨害できるものだと、ボウエン氏は説明した。

ボウエン氏はまた、「何らかの運動エネルギーを利用した攻撃手段、つまり人工衛星に体当たりして破壊する飛翔(ひしょう)体を発射する手段」の可能性もあると指摘。 しかし、こうした物理的な破壊装置は大量の破片を生み出すため、可能性は低いと付け加えた。

アメリカは、宇宙空間を基盤とする能力や迎撃ミサイルは、ロシアや中国によるミサイル攻撃からアメリカを守るための「ゴールデン・ドーム」防衛システム構想の重要な部分だと述べている。

ドナルド・トランプ米大統領は昨年、米宇宙軍の役割は資産の防衛だけでなく、攻撃部隊でもあると強調する大統領令を発布した。

2019年に発足した米宇宙軍は、70年以上ぶりに創設された米軍の新部門。通信や監視に使用される数百基もの人工衛星を含む、宇宙空間におけるアメリカの資産を保護することを目的としている。

1967年の宇宙条約は、軌道上に大量破壊兵器を配備することを禁じている。それ以来、アメリカやロシア、中国といった主要国は、同条約の枠外での能力を模索してきた。これには、他国の軍事通信や監視、航行に不可欠な人工衛星を標的にすることなどが含まれる。

今年2月には、2022年のロシアのウクライナ全面侵攻以来、ロシアの人工衛星2基が、少なくとも12基のヨーロッパの人工衛星の通信を傍受していた可能性が高いことが明らかになった。

こうした傍受によって、ロシアの情報機関は人工衛星が送信する機密データを読み取ることができた可能性がある。また仮説上は、人工衛星を乗っ取ることも可能だったとも考えられる。

アメリカは2024年、ロシアが軌道上の他の機体を攻撃する能力を持つ可能性があるとみられる人工衛星を打ち上げたと発表した。ロシアはこの件について公式にはコメントしていない。

米宇宙軍はまた、中国が「軍事近代化戦略の一環として宇宙および対宇宙能力を開発・運用している」と指摘。ロシアについては、「宇宙を戦闘領域とみなし、宇宙における優位性が将来の紛争における決定的な要因になると考えている」と述べている。