ロシア占領下のウクライナ南部で局地的な停戦発効、メラニア米大統領夫人の発表から4日

夜間に男女が横一列に並び、段ボールのプラカードを持っている
画像説明, ロシア占領下のウクライナ南部へルソン州オレシュキの住民たち。「オレシュキを救って」、「オレシュキに援助を」などのメッセージを掲げ、同市の人道状況に目を向けるよう国際社会に訴えている
Published
この記事は約 4 分で読めます

ロシアが占領するウクライナ南部へルソン州オレシュキで27日午前3時(モスクワ時間同日午前4時、日本時間同日午前10時)、局地的な停戦が発効した。停戦をめぐっては、アメリカのファーストレディ(大統領夫人)メラニア・トランプ氏がウクライナとロシアを仲介し実現したと、ホワイトハウスが23日に発表していた。

この停戦は、人道支援物資の搬入と民間人の避難を可能にすることを目的としている。

ロシア国防省は通信アプリ「テレグラム」で、人道支援活動に備え、モスクワ時間27日午前4時に、オレシュキ市の対岸に位置するウクライナ南部ヘルソン市への砲撃を停止したと発表した。

オレシュキはドニプロ川の南岸に位置している。ドニプロ川はヘルソン州における前線となっている。市内に残る住民は、食料や生活必需品の深刻な不足に直面している。

ウクライナ議会の人権コミッショナー、ドミトロ・ルビネツ氏は、ソーシャルメディアへの投稿で、停戦が始まったことを確認した。

「ウクライナ交渉団のトップとして、ウクライナ側が約束を履行していることを確認する」と、ルビネツ氏はフェイスブックに投稿した。

停戦実現の背景

オレシュキは、2022年2月にロシアがウクライナへの全面侵攻を開始してから数日の間に占領された。

住民たちは、ドニプロ川の対岸にあるウクライナ軍陣地と、街の東側に展開するロシア軍との間に取り残され、食料がほとんど手に入らない状態が続いていた。

開戦前のオレシュキには約2万4000人が暮らしていた。ウクライナ側の推計によると、同市と周辺地域には現在、子ども約200人を含む約6000人が残っている。

オレシュキでの停戦については、キリスト教カトリック教会のローマ教皇レオ14世らも実現するよう訴えていた。教皇は、「対話と平和」を呼びかけていた。

こうしたなかで23日、ホワイトハウスはメラニア氏がオレシュキでの停戦を確保したと発表した。

声明によると、メラニア氏と同氏の代理人の1人が、「局地的な停戦の条件を定めるため、ロシアとウクライナの指導者と直接」取り組んだという。

メラニア氏は声明で、「ロシアとウクライナ双方の非軍事部門の民間指導者たちが協力し、オレシュキ住民の自宅を訪問し、どの程度の支援が必要なのかを確認することになる」と説明した。

「避難を希望する住民には、調整された支援と、希望する目的地への移動手段が提供されることになる。ロシアに行きたい人もいれば、ウクライナに行きたい人もいるだろうと思う」

メラニア氏はまた、オレシュキの住民は「電力供給が限られ、地雷が仕掛けられた道路に囲まれて生活し、日常的な軍事攻撃に耐えている」とし、「私の介入なしに、同市に人道支援を届けたり、高齢者を避難させたりすることは不可能だっただろう」と付け加えた。

声明は、この停戦がどれくらいの期間続くのかは言及していない。

メラニア氏は歴代の米ファーストレディと比べて比較的目立たない存在で、ホワイトハウスの行事に時折姿を見せる程度だ。その一方で、ロシアとウクライナの戦争に起因する人道問題への対応に関与するようになった。

昨年8月には、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に書簡を送り、「世界中の子どもたちと将来の世代を守る時だ」と訴えていた。