ドイツで生活費上昇への抗議デモ、一部が暴徒化し商店で略奪
ドイツのいくつかの主要都市で10月31日、生活費の上昇などをめぐる抗議デモがあり、一部で当局と衝突した。金融の中心地フランクフルト中心部では同日夜、暴徒が商店を襲い商品を略奪した。
ベルリン、ケルン、ハンブルクでも暴力行為があった。警察は、デモ隊が花火や石、瓶などで救急隊員を攻撃したと説明。デモ隊を解散させるため、放水銃を使ったとした。
日中のデモはおおむね平和的で、大勢が参加した。「Gen Z regelt(Z世代が主導する)」という団体が呼びかけたもので、学校の資金不足、物価高騰、公共支出の削減、兵役制度に抗議する内容だった。
こうした抗議行動は、最近のフランスでの若者主導による同様の大規模抗議行動に続くもの。フランスでは31日もデモがあり、計32万人以上が参加した。
ドイツのアレクサンダー・ドブリント内相は1日、ここ数週間「パリで見られたような暴力行為」を警察が夜間防いだのだと、独紙ビルトに話した。そして、暴徒や略奪者への「厳しい処罰」を求めた。
フランクフルト、ミュンヘン、ベルリンの当局は、31日の抗議デモには最大1万8000人が参加したと発表した。これは、主催側がウェブサイトで発表した人数の約半分にあたる。現地メディアは、抗議デモ参加者は数万人だったとしている。
「Gen Z regelt」のリナ・フリードリヒ広報担当はデモについて、「戦争や強制ではなく、平和と自由のために闘う」ものだと述べた。
「私たちが最も重視しているのは、医療と教育の制度へ支援改善だ。私たちは徴兵制に反対で、もっと公平な負担分担を支持している」

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フランクフルトでは31日、主要商店街の大部分が夜間、警察によって封鎖された。警察の広報は、市内で多くの人を逮捕したとした。
同市の警察は、中心部で「激しい暴動」が発生しており、特殊部隊が出動したと発表。複数の商店の窓ガラスが割られ、緊急対応要員に向けて火炎瓶が投げつけられたとした。
当局によると、銃砲店で窓ガラスが割られた。拘束した容疑者から、銃器2丁を押収したという。他の店でも侵入があり、スニーカーなどが盗まれた。
フランクフルトがあるヘッセン州のローマン・ポゼック州内相は、「明らかに左翼過激派と特定された約100人」が抗議行動に加わっていたと言い、抗議行動の終わり方は「恥ずべき」ものだったと批判した。
「私たちは皆、フランスで起きた略奪、住宅への放火、警察車両への放火、警官への襲撃の光景を覚えている。(中略)こうしたことで、フランスを模範にすべきではない」
警察によると、市内の状況は31日夜中から1日にかけて落ち着いたという。
ケルンの警察によると、同市では主要駅付近で警官が襲われた。瓶や自転車が投げつけられたという。
同警察トップのヨハネス・ヘルマンス氏は、「自分たちの未来のために平和的にデモをしようとしていた若者らに、暴力しか考えていない過激派が紛れ込んだのは、非常に悲しいことだ」と述べた。
ベルリンでは、日中の大規模な抗議行動に続き、夜には小規模のデモがあった。警察によると、警官27人が負傷。デモ参加者の内、最大56人を一時的に拘束したという。
ハンブルクでは、黒い服を着た人々が花火を打ち上げ、バリケードに火を放った。公共放送NDRによると、120人が逮捕された。

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欧州各国で抗議デモ
31日には、欧州各地でも大規模デモがあった。
フランスでは3週末連続で、生活費の上昇や、教育をはじめとする公共サービスの質の低さへの対応を求める抗議行動が、各地の都市で繰り広げられた。
国内各地に多数の警官が配備された。おおむね平和的だったが、一部の都市ではデモ参加者に向けて警官が催涙ガスを発射した。
フランス内務省によると、31日のデモの逮捕者は計770人超で、前週の約半数だった。
フランスのローラン・ヌニェス内相は、警官1人が火炎瓶で負傷したと発表。検察は、殺人未遂事件として捜査を開始した。
パリの警察によると、暴徒数百人が治安部隊に物を投げつけたという。
フランスで抗議デモを組織している運動体「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト)」は、最近の各地でのデモで参加者数十人が重傷を負っており、その多くが「手投げ弾」によるものだとしている。
フランスは10月初旬、手投げ弾で少年(15)の手が吹き飛ばされたのを受け、同じ種類の手投げ弾を学生デモの鎮圧で使うのを停止した。その後の抗議デモで、警察は別の種類の手投げ弾を使い続けていると、仏紙ル・モンドは報じている。
イタリアでも抗議デモがあった。ローマとトリノでは、警察とデモ参加者らが衝突した。
ポルトガルでは、家賃値上げに抗議する数千人規模のデモ行進があった。その後にテント村が設営されたが、警察はこれを撤去した。デモ参加者らは、この値上げによって、国内の住宅危機が悪化する恐れがあると主張している。同国の住宅価格は過去10年間で2倍以上になっている。
欧州ではこのところほかにも、ベルギー、アイルランド、スペイン、ギリシャ、セルビア、アルバニアなど多くの国で、若者が主体の抗議行動が起きている。
抗議者らの要求は国によって異なるが、大まかには、住宅難や、教育の質の低下、公共サービスの削減などによる生活事情の悪化を訴えている。














