米メタ、従業員8000人削減へ AI関連支出が急増する中

ダークスーツ姿のザッカーバーグ氏が口を閉じ、前方を見ている。周囲にはスーツ姿の男性3人が立っている

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画像説明, メタのマーク・ザッカーバーグCEO
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米メタの人工知能(AI)関連プロジェクトへの支出が過去最大となる中、同社が来月に、数千人規模の人員削減を実施することが、23日に明らかになった。

メタは23日、従業員宛てのメモの中で、従業員の10%にあたる約8000人を削減する計画だと伝えた。また、数千件の新規採用についても取りやめるとした。

今回の人員削減の主な理由は、メタのAIを含む他分野への支出が増えていることにある。同社は今年、AI分野に1350億ドル(約21兆5000億円)を投じる見通し。これは、過去3年間のAI関連支出の総額とほぼ同じ規模だと、社内メモを見たという人物は指摘する。

メタの広報担当は人員削減を計画していることは認めたが、それ以上のコメントは避けた。

メタの創業者で最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグ氏は1月に公の場で、年内に再び人員削減が行われる方針だと、事実上予告するような発言をしていた。

ザッカーバーグ氏は当時、AIツールに大きく依存する従業員の生産性がどれほど向上したかを目の当たりにしているとし、以前は大人数のチームを必要としたプロジェクトを、今では1人で完了できるようになったと述べた。

そして、「2026年は、AIが私たちの働き方を劇的に変え始める年になると思う」と、ザッカーバーグ氏は述べた。

先週にはロイター通信が、メタが人員削減を計画しており、年内に1万人超が対象となる可能性があると報じていた。23日の従業員向けのメモについては、ブルームバーグが最初に報じた

メタは今年に入ってからすでに、2度の小規模な人員削減を実施し、約2000人が解雇されている。BBCが以前報じたように、従業員たちは数週間前から、さらに大規模な人員削減を予想していた。

メタの支出と社内の重点はここ数カ月、AIモデルやツールの開発での遅れを取り戻す方向へと大きくシフトしていた。

同社は今週に入り、AIモデルの訓練と改善に役立てるため、業務用コンピューターとのやり取りについて追跡・記録を開始すると従業員に通知した。従業員の1人は、解雇が迫る中でのこの動きを「ディストピア(反理想郷)的」だと形容した。

「この会社はAIにとりつかれている」と、この従業員はBBCに話した。

メタは2022年以降、人員削減を繰り返し、数万人の従業員を解雇してきた。

しかしその後は採用を再開し、昨年の総従業員数は、最初の人員削減以前とほぼ同じ水準に戻っているようだった。

メタで今後実施される人員削減は、2023年以来最大規模となる。

ほかにも多数のテクノロジー企業が、AI技術のためのツールやインフラ構築に巨額の資金を投じている。そうした企業のほとんどが今年に入り、大規模な人員削減を進めている。

米通販大手アマゾンは3万人以上を、米ソフトウェア大手オラクルは1万人以上を、それぞれ解雇した。

比較的小規模な米テクノロジー企業ブロックは、従業員のほぼ半数にあたる4000人以上を解雇した。同じく小規模な米テクノロジー企業スナップも、約1000人を解雇した。

米マイクロソフトは23日、従業員に対し、在職期間の長い数千人を対象に、自主退職を募ると通知した。

こうした企業のほぼすべてが、AI技術の能力向上あるいはAIへの投資拡大によって、従業員数の削減が必要だと経営陣が判断したと説明している。