セルビア総選挙、学生主導の抗議運動が与党倒す 前大統領は敗北認める

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東欧セルビアで25日、議会(一院制、定数250)総選挙が投開票され、14年ぶりの政権交代が確実となった。与党を率いるアレクサンダル・ヴチッチ前大統領は、学生主導の中道勢力「学生リスト」に敗れたことを認めた。国内で学生主導の抗議活動が1年以上続き、政府の汚職疑惑に対する国民の不満が高まったのを受け、ヴチッチ氏は9月に大統領辞任を発表し、中道右派与党「セルビア進歩党(SNS)」の首相候補となっていた。
長期政権を担ってきたヴチッチ氏は同日深夜、「最終結果はまだ出ていない。(中略)今回の選挙で我々が敗北したことは明らかだ」と首都ベオグラードの党本部で述べ、敗北を認めた。
セルビア選挙管理委員会が発表した速報によると、投票率は過去最高を記録した。投票締め切り予定時刻の2時間前にあたる現地時間午後6時までに、有権者の64.9%が投票を済ませていた。これが学生運動に有利に働くと予想されていた。
新興中道勢力「学生リスト」筆頭候補のイリヤ・スルダノヴィッチ氏はBBCセルビア語版に対し、「ここは自由な国家になる」と話した。
スルダノヴィッチ氏は、セルビア全土で反政府派の有権者を引き付けた反汚職運動は、「国を専制政治から解放する」ことを望んでいると述べた。
セルビアでは2024年11月、国内第2の都市ノヴィ・サドの中央駅の屋根が崩落し、16人が死亡する事故が発生。この事故をきっかけに、学生や教師、労働者、農家まで、幅広い層の市民が参加する抗議活動が行われ、ヴチッチ大統領の辞任につながった。
同駅の改修はセルビアの進歩の象徴だとされていたが、駅で事故が起きたことは、改修工事に深く関わっていた与党・進歩党による10年以上の政権運営を反映するものだと、デモ隊は主張した。

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ヴチッチ氏は大統領を2期務めており、3期目を目指すことはできないため、2017年に辞任した首相の座への復帰を目指し、セルビア進歩党を率いていた。
ヴチッチ氏の敗北宣言を受け、ベオグラード市内の通りは祝賀ムードに包まれた。大勢が踊りながら「勝利!」と叫び、車はクラクションを鳴らし、花火が打ち上げられた。「セルビアは自由になった」「奇跡だ」と、喜ぶ学生の一人はBBCに話した。
学生主導の抗議活動の発端となった北部ノヴィ・サドの中心部は人でごった返した。「これから全てが良くなる」と、ダヴィド・ヴァシッチ氏はBBCセルビア語版に述べた。
明確なリーダーを持たず、政治経験のないメンバーで構成される「学生リスト」は、セルビア全土の反政府の有権者に支持された。医師、俳優、学者、スポーツ選手など、セルビア社会のあらゆる層から候補者を擁立した。

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反汚職を掲げる「学生リスト」は、抗議活動家への弾圧規則を破った役人の政府からの排除や、与党セルビア進歩党の関係者が公営企業を率いることの阻止、公共放送局の政治的支配からの解放などを公約に盛り込んだ。
ヴチッチ氏とセルビア進歩党は、汚職疑惑を繰り返し否定している。
ヴチッチ氏はセルビアの欧州連合(EU)加盟を支持する一方で、ロシアによるウクライナへの全面侵攻に対する制裁措置に反対してきた。内政では、年金と公務員の給与の引き上げ、そして国家医療への投資を約束していた。
この日の午前中、セルビア各地の都市や町にある投票所の外には、長い列ができていた。
セルビア人が大勢暮らすスロヴェニアの首都リュブリャナ、ドイツのミュンヘン、アメリカのロサンゼルスやシカゴなどでも、在外投票受付所で長蛇の列が見られた。フランス・パリでは、セルビア系有権者が豪雨の中、列を作って投票を待った。
選挙はセルビア全土で緊張が高まる中で行われ、警察はベオグラードにある共和国選挙管理委員会(RIK)周辺の道路を封鎖した。














